中国をはじめとした海外のノーマルな反応を知っていくウェブマガジン

menu

NORMAL CHINA

タカタはリコール問題で倒産の危機に!このような事態を招いたのはなぜ?

タカタは、エアバッグの欠陥問題で、全世界で1億台のリコールを行うことになり、
その費用は、1兆円にも達すると言われ、倒産の危機に直面しています。
このような事態を招いた原因はどこにあるのか現象面と対応面から見てみました。



スポンサーリンク




タカタはリコール問題で倒産の危機に!このような事態を招いたのはなぜ?

タカタ製エアバッグの欠陥問題で、国土交通省は、火薬の劣化を防ぐ乾燥剤が入っていないエアバッグについて、
新たに約700万台がリコール対象になると明らかにした。
この問題では、国内で延べ約1259万台がリコールされており、対象は2000万台規模に達することになる。
米国をはじめ、世界全体では、リコール対象は1億個規模となり、
その費用は1兆円にも達すると見積もられている

これまでのタカタ製エアバッグの欠陥問題の経緯を表にまとめた。
s_20160528%e3%82%bf%e3%82%ab%e3%82%bf-768x473

現時点で、分かっているエアバッグの欠陥問題の原因は以下である。
今年の2月23日に発表された日米欧の自動車メーカー十社でつくる調査組織による調査結果では、
高温多湿の状態や、ガス発生剤に「硝酸アンモニウム」を使用したことなどが重なったことが原因だと分析した
(調査分析は米航空宇宙・防衛企業のオービタルATKに委託)。

但し、現段階では、乾燥剤さえ入れておけば、安全上問題ないと証明されているわけではない。

もともと2000年から2002年にタカタのアメリカ工場及びメキシコ工場で作られたエアバック部品
(インフレーター:ガス発生装置)が、高温多湿の地域で長期間に渡り使用された場合、
車が衝突してエアバッグが作動した時に、異常な破裂が生じて金属片などが飛び散り、
乗員がけがをする恐れがあると報告されていた。

なぜタカタは、吸湿性の「硝酸アンモニウム」をガス発生剤として採用したか?

では、タカタは何故、他社で採用しなかった「硝酸アンモニウム」をガス発生剤として採用したか

もともと、エアバッグに使われるガス発生剤としてはアジ化ナトリウムが使われていたが、
発がん性や廃棄時の土壌汚染が懸念され、厚生省は1990年代中頃に毒物指定にした。
これに従い、各国のエアバッグメーカーはアジ化ナトリウムの代替品を探し、
そこで硝酸アンモニウムと硝酸グアニジンが候補として挙げられた。

ガス発生剤としての爆発力は硝酸アンモニウムが優れているが、
相転移(結晶構造が変わってしまう現象)が比較的低い温度で生じ、不安定で扱いにくいため、
タカタ以外のエアバッグメーカーは相転移がなく、安定性が高い硝酸グアニジンを使用した。

一方、タカタは、硝酸アンモニウムに硝酸カリウムを混ぜた共晶体を再結晶し、
相転移を抑えた「相安定化硝酸アンモニウム」PSANを開発した。PSANはコストは高いものの、
ガス化率が高く、炭酸ガスを発生しないため、環境にも良く、当時、タカタの技術は高く評価されていた。

吸湿によりPSANにひび割れが生じると燃焼面積が広くなり、燃焼速度が速くなり、爆発力が強化されると考えられる。

硝酸アンモニウムは本来、吸湿性が高い物質で、当然タカタは、
PSAN製品を高温環境に長時間置くなど過酷な条件下で製品寿命を保証しているものと思われる。
ただ、実環境での10年~15年使った結果をあくまで、シミュレーションしているわけで、
その条件が適切であったかどうかは分からない。その他、製造工程での湿度管理などの問題も考えられる。

なお、アメリカ合衆国運輸省は硝酸アンモニウムを使ったガス発生装置の生産、販売の停止を命じ、
2018年末までに段階的に取りやめることにタカタは合意した。

なぜタカタは会社存亡の危機となるまでの事態を招いたのか

最初に問題が見つかったときから、十数年以上が経過し、アメリカ、メキシコ工場で作られたエアバック部品が問題で、
熱帯地域だけの事象と考えられていたのが、米国全体で問題となり、次いで日本でも発生し、
全世界でリコール1億件、費用1兆円というタカタだけでは、とても対応できない規模まで拡大しました。

できるだけ、問題の範囲を狭くしたいとの、タカタの当初の対応が、返ってNHTSA(米国運輸省道路交通安全局)や、
タカタ製エアバッグを採用しているホンダを初めとする各社に不信感を植え付け、
今となっては、日本で、取引量の半分を占め、最も密接であったホンダさえ、援助を躊躇する事態を招いている。

・タカタのエアバッグの欠陥問題への対応のまずさ

1.問題の重要性判断のミスと原因解明の遅さ
PSANを独自開発したという技術への驕りがあったのかもしれません。
初期に、謙虚に原因解明に全力をそそいでおれば、米航空宇宙・防衛企業のオービタルATKの分析を待つことなく、
開発した専門家として、原因究明はできたのではと思われます。

2.NHTSA(米国運輸省道路交通安全局)や自動車メーカーへの対応
2014年12月の米国下院公聴会での、全米リコールをタカタが拒否したことなど、
2015年にはNHTSAが、エアバッグの欠陥で適切なリコール(無償の回収・修理)や当局への情報開示を怠ったとして
タカタに最大で2億ドル(約240億円)の民事制裁金を課す事態となった。

よく比較されるのが、米国での欠陥問題に対するトヨタの対応である。
米国議会公聴会に社長自ら、出席して、厳しい質問に対応したのに対し、
タカタの場合は、社長が記者会見を開いて謝罪したのもかなり、遅くなってからであった。

自動車メーカーに対しては、タカタが世界のエアバッグの2割のシェアを占めており、
取引停止などできる訳がないとたかをくくっていて、十分な対応をしなかったのかもしれません。

いまや、タカタとの取引が多く、タカタの第7位の大株主のホンダでさえ、
取引停止を決めていて、日本の自動車メーカーの支援は望めないという事態にまで陥っています。

タカタはリコール問題の日本の反応と海外の反応を比べて見ましょう。

■タカタのリコール問題に関する海外の反応

あなたの車がタカタエアバッグリコールに該当するか確認してください-あなたは必要なのは知ることだ。

タカタエアバッグのリコールが米国で2倍になった。米国史上最大のリコールだ。

タカタは最新の米国リコールの調査について述べているが、誰がコストを支払うか不明確だ。

最も時間がかかるリコールだ。

タカタはリコール費用の損失を掲示してから再構築するように見える。

タカタは最新の米国リコールの調査について述べているが、コストの問題はまだ
不明だと述べた。

 

リコール費用が不明と述べた点についてのコメントが多く寄せられていた。
以下の日本のコメントにもありますが、巨額の費用がかかることが明らかなのに、不明だから、
黒字のまま決算するというのは、この問題を起こした企業の対応としてどうかと思います。



スポンサーリンク




■ タカタのリコール問題に関する日本の反応

*規約に準じて掲載しております。もし掲載不可でしたらすみやかに削除しますのでお問い合わせください。

結局自社技術についての過信と、わずかな問題の兆候も見逃さない危機管理意識、
シャアが高いことによる謙虚さのなさ、NHTSAを初めとする外部への、迅速で的確な対応がなかったのが、原因と思われます

この問題では、実際に10人以上のひとが事故でなくなっているのですから、
自動車関連メーカーとしては、もっと別の対処の仕方があったのでは、と悔やまれます。

どのような形になれ、ここで思い切って企業体質を変えて、日本の自動車産業の信頼を取り戻してほしいと願います。
■関連記事
サムスンがアップルに米国スマホ特許訴訟で逆転敗訴!約120億円の支払いを命令ぜられる!!海外の反応は?
東芝倒産の可能性は消えない?白物家電技術ブランドは美的集団へ! 海外の反応「東芝の家電は買えなくなるのか」「中国産のプリンターは滓だ。日本の技術で立てなおしてくれ」

東芝メディカルの買収に成功したキャノンの経営転換に中国メディアの厳しい評価!コダックの失敗は避けられるか?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

スポンサーリンク

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA