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富士フイルム、DHCに対するアスタキサンチン特許侵害訴訟でまさかの敗訴!!なぜ?今後どうなる?

富士フイルムが同社の持つアスタキサンチンを含む化粧品に関する特許をDHCが侵害しているとして販売等の差し止めを求めていた訴訟で、
特許が無効であるとの理由で敗訴した。その理由と今後の両者の争いの行方を考えてみた。



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富士フイルム、DHCに対するアスタキサンチン特許侵害訴訟でまさかの敗訴!!

写真フィルム事業がデジタル化で、衰退する中、事業構造転換に成功したまれなケースとして
取りあげられる富士フイルム(以降FFと略称する)のスキンケア化粧品事業の象徴ともいうべきが、
アスタキサンチンを含むスキンケア化粧品「アスタリフト」である。

FFが2007年に発売した化粧品「アスタリフト」がヒットし、
現在ではスキンケア化粧品分野で業界トップ5に入る商品に育っている。

化粧品業界は、当初異業種企業がどこまでシェアを拡大させることができるかみていたが、
当時常識になかった赤色の化粧品、松田聖子と小泉今日子を起用したテレビCMのヒットなどで、新たな事業を成功させた。

それだけに、2014年にDHCが約1/3の価格で、同種のスキンケア化粧品を販売したのに対して、
ある程度販売量が増えた時期を見計らって、2015年にDHC製品の製造、販売などを差止
及び1億円の損害賠償を求める仮処分命令の請求を東京地裁に起こした。

両社の争いは、FF特許を無効にする争いと、DHC製品に対する製造、販売などを差止についての
争いが並行して進んでいる。

富士フイルム特許の内容

特許第5046756号で、「分散組成物およびスキンケア用化粧料並びに分散組成物の製造方法」であって、
抗酸化成分アスタキサンチンを化粧品への安定配合する為、
分散性の高いエマルジョンを得る課題を克服したものとされる。

【請求項1】
(a)アスタキサンチン、ポリグリセリン脂肪酸エステル、及びリン脂質又はその誘導体を含むエマルジョン粒子;
(b)リン酸アスコルビルマグネシウム、及びリン酸アスコルビルナトリウムから選ばれる少なくとも1種のアスコルビン酸誘導体;並びに
(c)pH調整剤
を含有する、pHが5.0~7.5のスキンケア用化粧料。

両社の争いの経緯

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DHCは、「DHCアスタキサンチン ジェル」と「DHCアスタキサンチン ローション」の販売を開始してから、
当時すでに成立していたFF特許が無効であるとの申し立てを特許庁に行った。

申し立てには当然特許審査時に用いられていなかった新たな無効化資料を提出したと思われる。
しかし、この審判は、今年3月に特許庁が有効と判断し、DHCの申し立ては退けられた。
これに対し、DHCは知的財産高等裁判所(知財関係の訴訟を専門に扱う)に出訴し、現在係争中である。

一方、FFは、東京地裁にDHC製品の製造、販売などを差止訴訟を起こしたが、
今回の判決で、FF敗訴となった。これに対し、FFは上級の知的財産高等裁判所に控訴すると述べている。
その判決理由が、FF特許に特許性がないというものである。

即ち、特許庁では、FF特許は有効であると判断されたが、東京地裁では、無効と判断された。

いずれも知的財産高等裁判所で、最終的な判断がなされると思われる。

今回の特許無効の理由が、報道によれば「ネット上に全成分が公開されていた別の化粧品を基に容易に発明できたもので、特許性がない」
というものであって、ずばり同一の組み合わせが記載(新規性なし)されていた訳ではなく、
公知の資料から、当業者(その分野の専門家)であれば、
容易に発明できたものであるという判断からすると、次のように推測できる。

DHCがいままで、審査、審判過程で用いられてなかった有効な資料を
新たに、見つけてFFの特許の無効を主張したのか?

・同じ公知資料であったが、特許庁と東京地裁の判断が異なったのか?
ずばりの資料でないので、その可能性はあると思われる。
(現時点で、具体的な資料にアクセスできていません)。



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富士フイルム、DHCに対するアスタキサンチン特許侵害訴訟でまさかの敗訴に関する日本の反応

*規約に準じて掲載しております。もし掲載不可でしたらすみやかに削除しますのでお問い合わせください。

富士フイルムに同情的な意見が多いようですが、
製造販売を品質をもとに競争する業界ですから、
法律を犯さないかぎり(特許、意匠、商標など)争いはしかたないと思います。

特許の無効化が確定すると、DHCがこれまでどおり、該当化粧品を安値で、販売するだけでなく、
この特許によって製造販売できなかった他社も同様な製品をもって参入してくる可能性があり、
FFにとっては、頭の痛いことになる。

特許侵害訴訟で訴える場合の怖い点は、
このように特許を無効化される点にある。訴えられたほうは、
必死になってあらゆる無効化資料を見つけようとするのである。

FFの他の製品は別の特許でたぶん保護されていると思われるので、
化粧品事業全体がどうなるという話ではないと思うが、
この製品は、最初にFFが発売し、ヒットした事業構造転換のシンボル的なものであるので、
その意味でショックは大きいのではないか。

今後の知的財産高等裁判所の判断に注目したい。

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