中国をはじめとした海外のノーマルな反応を知っていくウェブマガジン

menu

NORMAL CHINA

東芝メディカルの買収に成功したキャノンの経営転換に中国メディアの厳しい評価!コダックの失敗は避けられるか?

東芝メディカルの買収により、キャノンの経営転換が加速するか疑問である。高収益カメラ事業に、
スマートフォンを初めとする技術革新の波が押し寄せており、
写真業界でコダックが置かれていた立場に相似している。



スポンサーリンク




東芝メディカルの買収に成功したキャノンの経営転換に、中国メディアの厳しい評価!コダックの失敗は避けられるか?

中国メディア北京商報に「中国市場でも厳しい、キャノンの経営転換危機」に関する記事が載り、
部分的には人民網日本語版でも報じられた。

その趣旨は、今回キャノンは総額6655億円もの高額の費用を払って、東芝メディカルを買収し、
経営の転換を医療分野とし進出した。この選択は正しいと思われるが、
これが直ちに、キャノンの転換に力強い原動力をもたらすとは限らない。

国際的なメディカル分野では、東芝は巨人ではなく、医療機器企業のトップ40の売り上げランクに入る程度である(2014年)。
1位のJohnson & Johnsonは2870億ドル、2位から4位のGE, Medtronic, Siemensも1700億ドルから2000億ドルの間にあるのに対し、
東芝はランク22位の390億ドルに過ぎない。

スマートフォンのカメラ機能の高性能化につれ、カメラ業界の巨人であるキャノンは経営転換せざるを得なくなっている。
デジタルカメラと複合機の二大支柱事業はいずれも成長に悩まされている。
この二大事業への収益依存度は約90%で、全収益の80%が海外事業での売り上げであるため、
中国等海外市場への依存度が非常に高い。

キャノンが一定規模の専門撮影業務とカメラ愛好家に身を任せ、高利益の一眼レフとレンズに頼れば、
居心地の良い日々を続けられるかもしれないが、
コダックが高利益のフィルム市場に満足して経営転換の機会を失って
結局破綻への道を辿ったと同じことにならないかと懸念される。

キャノンの株価の動きから見た市場の評価

ここで、株価の推移から、キャノンの東芝メディカル買収に対する市場がどのように見ているかを考えてみましょう
(日々の最高値と最低値の平均を取り、1月~現在の平均を100%として、表した)。
市場全体の動きの指標として、野村日経平均(日経225連動型上場投資信託)の株価を同時に示した。

s_20160511%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%8e%e3%83%b3%e6%a0%aaa-768x772

キャノンが3/17に東芝メディカル買収を発表した。
その前後で、キャノン、および競合して入札に参加し、敗れた富士フイルムに大きな株価の変動はない
(ほぼ野村日経平均に対応して動いている)。

一方、東芝は、その前の2月ごろから株価が上がり始め、
4月になると一旦かなりの上昇をしている。
すなわち、キャノンが東芝メディカル買収により、
市場は、直ちに、キャノンの将来性を買ったわけではない

次に、キャノンの株価のこの約10年の動きを見てみましょう(それぞれの年の最高値と最低値の平均を取った)。

s_20160511%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%8e%e3%83%b3%e6%a0%aa-1-768x546

野村日経平均の動きを見ると、2012年末からのアベノミック、円安による株価上昇に、
多くの企業、特に輸出企業が乗り、株価を上昇させた(富士フイルムもその傾向がでている)。
これに対し、海外依存度が高く、円安メリットが大きいはずのキャノンの株価には、
その傾向は現れておらず、株価の上昇は限られていることが分かる。

キャノンは今回の入札に際し、かなりの高値をつけ、
さらに、期末までに資金を得たいとの東芝の要望に答えるべく、
富士フイルムが「オープン・フェア・クリアな企業行動方針をもつわれわれにとっては考えられないやり方だ」と批判するほどの方策まで駆使して、
買収を成功させた。そこには、キャノンの大きな危機感が窺われる。

キャノンは高配当の企業として有名だが、本日の時点で、配当利回りは4.89 %であり、
株主に大きく還元している優良企業と言えるが、逆に配当に比して株価が低すぎるとも言える。

写真業界の巨人であったコダックとの対比

先の記事に出たコダックの例を見てみよう。
銀塩写真分野は、当時コダック、アグフア、富士フイルム、コニカの4社の寡占状態になっており、
高い利益性を誇っていた。
ここに、90年代からフィルムからデジタルへと技術革新が起こり、
写真業界にとってかつてない変化にさらされることとなった。

コダックは、多角化を行いながらも、あくまで本業である写真事業を重んじていた。
この当時、コダックは有機ELの基本特許を持っており、
また、富士フイルムやコニカが、脱写真分野の際に、大いに助けとなった写真フイルムの支持体(TAC)を用いて、
液晶表示装置の保護膜として製品化するための、TAC製造技術も持っていたはずが、
結局、活かしきれず、事実上破綻してしまった。

一方、富士フイルムはデジタル化の脅威から、
多角化によって自社の技術を他の業界へ展開する多角化戦略をとり、
上記、液晶の保護膜のほか、化粧品やヘルスケア分野に、業態転換を進めた。
今後医療分野をさらに広げたいため、今回の入札に加わったと思える。



スポンサーリンク




■ 東芝メディカルの買収に成功したキャノンに対する日本の反応

*規約に準じて掲載しております。もし掲載不可でしたらすみやかに削除しますのでお問い合わせください。

高収益で、当面揺るがないように見えたカメラ事業に、
写真業界で起こったと同様の技術革新の波がひたひたと足元に押し寄せている状況に見える。
特にスマートフォン等の分野で激しい競争となっている中国市場で、今後どのように、経営転換で活路を開くかが問題である。

過去の栄光に区切りをつけて、いかに早く経営転換できるかに、キャノンの今後がかかっていると思われる。
■関連記事
東芝メディカルの売却先を予測した!これが決定打だ!!
東芝倒産の可能性は消えない?白物家電技術ブランドは美的集団へ! 海外の反応「東芝の家電は買えなくなるのか」「中国産のプリンターは滓だ。日本の技術で立てなおしてくれ」
東芝リストラ策発表で対象者はどうなる?海外の反応「東芝を懐かしく思う」「代替不可能だと分かっているか?」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

スポンサーリンク

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


おすすめ記事

  1. サムスンに集団訴訟!業績は大丈夫?海外の反応「勝って2.7万円など意味がない」「ノート5にも問題が発生している」「迅速に改善してノート8と交換してくれ」

  2. 日本のバブル的株価とその崩壊に対する中国人経済学者の痛烈な批判「日本の伝統的社会的価値を破壊」に対する海外の反応

  3. SMAP解散に海外の反応も10時には3000件超え!国内外に衝撃

  4. 日銀マイナス金利導入の意味と海外の反応「円安ならそれでいい」「本末転倒だ」

  5. イチローがトレーニングマシン効果を実証!まさか40代でメジャー5位の走力!海外の反応「左にゴロでアウトは不可能」「41歳で!?」

  6. 台湾南部地震で海底ケーブルの心配と海外の反応「建物が踊っているようだ」「自国内で解決出来る」

  7. 東日本大震災から5年・最新海外の反応「復興に感動」「学ぶべきものがある」「放置されるところもあり悲しい」

  8. 中国頓挫のタイ高速鉄道計画に日本の新幹線方式導入!都市鉄道で日本製車両採用の「パープルライン」が開業!海外の反応は?

  9. 北朝鮮ミサイル発射はいつか?威嚇する理由と海外の反応「ミサイルにお金使うなら飢餓対策をしろ」

  10. ガリガリ君値上げ謝罪CMへの声は?海外の反応「値上げは当然だ」「中国の氷菓子は倍!社長はひざまずいて詫びなければ!」